書類上は完璧でも機能しないBCPの典型パターン
- yamamototate
- 2月13日
- 読了時間: 4分
更新日:2月16日
BCPの典型パターンとは |
BCP(事業継続計画)を確認すると、「内容はよく整理されている」「抜け漏れもなさそう」それでも 災害時に使われなかった というケースは珍しくありません。
実は、“一見よくできているBCP”ほど、現場で機能しないという矛盾した状況が多く見られます。
本記事では、書類上は完璧に見えるのに、実際には使われないBCPに共通する典型パターンを整理します。

パターン① 情報量が多すぎるBCP
BCPが機能しない理由として、最も多いのが 「情報過多」 です。
|
一見すると理想的ですが、災害直後の現場では、
|
という状態になります。
結果として、BCPは「詳しすぎて使えない資料」 になってしまうのです。
パターン② 災害の「最初」を想定していない
多くのBCPは、復旧や事業継続の視点で作られています。
そのため、
|
といった “最初の30分〜数時間” の現実が、ほとんど想定されていません。
その結果、
|
という事態が起こります。
BCPが機能しないのではなく、最も必要な場面が抜け落ちている のです。
パターン③ 現場の役割が曖昧なBCP

BCPの中で、「誰が何をするのか」が曖昧なケースも非常に多く見られます。
例えば、
|
この状態では、災害時に必ず 判断待ち が発生します。
特に医療・介護の現場では、
|
といった状況が日常的に起こるため、役割が曖昧なBCPはほぼ確実に機能しません。
パターン④ 平常時の延長で書かれている
書類上は整っているBCPでも、内容を見ると、
|
を前提にしていることがあります。
しかし災害時は、
|
という状況が当たり前です。
平常時の延長線で作られたBCPは、災害時にはその前提がすべて崩れます。
パターン⑤ 「正解」を書こうとしている
BCPが機能しない現場では、「正しい対応」を書こうとしすぎている傾向があります。
しかし実際の災害では、
|
という状況がほとんどです。
そのため必要なのは、完璧な正解ではなく、
|
です。
これが書かれていないBCPは、現場で判断する助けになりません。
機能するBCPは「シンプル」である |
実際に使われているBCPには、共通点があります。
|
つまり、“書類としての完成度”より“使われる前提”を優先している のです。
まとめ:完璧なBCPほど危険な場合がある |

BCPが機能しない原因は、「内容が足りないから」ではありません。
|
こうした要素が重なることで、書類上は完璧でも、現場では使われないBCP が生まれます。
BCPを見直す際は、「これは本当に災害直後に使えるか?」という視点で確認することが重要です。
次回予告
次の記事では、「BCPが形骸化する企業と機能する企業の決定的な違い」を、組織の考え方・仕組みの面から解説します。
BCPが“生きている組織”は、何が違うのか。そのポイントを整理していきます。




コメント