top of page
検索

BCPを作った担当者が異動すると機能しなくなる理由|属人化の落とし穴


BCPを作った担当者が異動すると機能しなくなる理由

ブログ写真9

「BCPはあるが、作った人がもういない」これは、BCPが形骸化している企業・施設で非常によく聞く言葉です。

担当者が異動・退職した途端に、

  • 内容が分からなくなる

  • 誰も触れなくなる

  • 更新が止まる

この状態は、偶然ではありません。BCPの作り方・管理の仕方そのものに原因があります。

本記事では、BCPが「担当者依存」になってしまう理由を整理します。



理由① BCPが「個人の成果物」になっている

BCPが機能しなくなる最も大きな理由は、BCPが “担当者個人の仕事”として作られている ことです。

  • 一人で調べて

  • 一人でまとめて

  • 一人で完成させる

この進め方では、

  • その人しか内容を知らない

  • 背景や意図が共有されていない

  • 修正が怖くて誰も触れない

という状態になります。

結果として、担当者が異動した瞬間にBCPは「触れない書類」 になります。


理由② 「なぜこうなっているか」が書かれていない

BCPには、

  • 決定事項

  • 手順

  • 役割

は書かれていても、「なぜそう決めたのか」 が書かれていないことが多くあります。

例えば、

  • なぜこの連絡順なのか

  • なぜこの判断基準なのか

  • なぜこの体制なのか

これが分からないと、引き継いだ人は 変更も判断もできません。

結果として、

  • 分からないから触らない

  • そのまま放置する

という選択が取られてしまいます。



理由③ 管理方法が決まっていない

BCPが担当者依存になる企業では、次の点が曖昧です。

  • どこに保管されているのか

  • 誰が管理するのか

  • いつ見直すのか

これでは、BCPは 「個人のPCにある資料」 になってしまいます。

医療・介護施設では特に、

  • 管理者のPCにだけ保存

  • 紙で配布したが更新されない

  • 新しい職員が存在を知らない

といったケースも多く見られます。



理由④ 引き継ぎの対象として認識されていない

異動・退職時の引き継ぎでは、

  • 日常業務

  • 担当案件

  • 定例作業

が優先されます。

BCPは、

  • 使う機会が少ない

  • 緊急時のもの

  • 今すぐ困らない

という理由で、引き継ぎの対象から外されやすい のです。

その結果、「BCPはあるが、誰も説明できない」という状態が生まれます。



理由⑤ 組織として関与していない

BCPが機能しなくなる根本原因は、組織としてBCPを持っていないことです。

  • 担当者任せ

  • 部署任せ

  • 個人任せ

この状態では、人が変わればBCPも止まります。

一方で、BCPが機能している企業・施設では、

  • 複数人が関与している

  • 定期的に話題に上がる

  • 組織の仕組みに組み込まれている

という特徴があります。




担当者が変わっても機能するBCPとは

担当者が変わっても機能するBCPには、次のような共通点があります。

  • 判断基準がシンプル

  • 背景や考え方が共有されている

  • 管理・更新のルールが決まっている

  • 特定の個人に依存していない

つまり、「人に依存しない設計」 になっているのです。




まとめ:BCPは「引き継げる形」でなければ意味がない

ブログ写真10

BCPが担当者の異動とともに機能しなくなるのは、担当者の能力や意識の問題ではありません。

  • 作り方

  • 管理方法

  • 組織の関与の仕方

これらが 個人依存の構造 になっていることが原因です。

BCPは、「誰がやっても同じ判断ができる」ことを目指して設計されるべき計画です。



次回予告

次の記事では、「現場を知らずに作られたBCPが失敗する理由」をテーマに解説します。

なぜ“正しいはずのBCP”が、現場では使えなくなるのか。そのズレを整理していきます。

 
 
 

コメント


bottom of page