top of page
検索

なぜBCPは現場で使われなくなるのか?|BCPが現場で使われない理由4選



BCPが現場で使われない理由

ブログ写真3

担当者が見落としがちな盲点

BCP(事業継続計画)を作成したにもかかわらず、「災害時に誰も見なかった」「結局、現場判断に任せるしかなかった」という声は少なくありません。

これは、BCPの内容が悪いからではなく“使われなくなる構造”が最初から組み込まれているケースが非常に多いためです。

本記事では、BCPが現場で使われない理由を、担当者が見落としがちな視点から整理します。



盲点① BCPは「判断を助ける道具」だという認識がない

多くのBCPは、「何をするか」が大量に書かれています。

しかし、実際の災害時に現場で求められるのは、

  • 今、誰が判断するのか

  • 何を優先すべきか

  • どこまで現場で決めていいのか

といった “判断の指針” です。

BCPが単なる行動一覧になっている場合、現場ではこうなります。

  • 状況が違いすぎて当てはまらない

  • 読む時間がない

  • 結局、責任者の判断待ちになる

結果として、BCPは「後で確認する資料」になってしまうのです。



盲点② 「読む人」が想定されていない

BCPを作成するとき、「誰が、どの場面で、どこを見るのか」が明確になっていないケースは非常に多く見られます。

例えば、

  • 管理者向けの内容なのか

  • 現場スタッフ向けなのか

  • 初動対応なのか、復旧段階なのか

これらが混在していると、どの立場の人も“自分用ではない”と感じてしまいます。

特に医療・介護現場では、

  • 職種が多い

  • 判断できる人が限られる

  • 一人ひとりの負担が大きい

という特徴があるため、「自分が見るページが分からないBCP」は、ほぼ確実に使われません。



盲点③ 災害時の“時間感覚”が考慮されていない

BCPが現場で使われない最大の理由の一つが、災害時の時間感覚が抜け落ちていることです。


ブログ写真4

災害直後の現場では、

  • 数分で判断を求められる

  • 情報がほとんど入らない

  • 平常時のような確認作業はできない

にもかかわらず、

  • 長文

  • 専門用語が多い

  • 一から順に読まないと分からない

こうしたBCPは、現実的に「開く余裕がない」 のです。

結果として、現場はBCPを使わず、経験や勘に頼った対応になってしまいます。



盲点④ 「使う練習」をしていない

BCPは、一度も使ったことがないものは、使えません。

  • 訓練で参照したことがない

  • どこに保管されているか知らない

  • 開いたことすらない

この状態では、災害時にBCPを思い出すことすら難しいでしょう。

訓練をしないBCPは、内容以前に “存在していないのと同じ” なのです。



BCPが使われる現場は何が違うのか

BCPが実際に使われている現場には、共通した特徴があります。

  • 最初に見るページが決まっている

  • 判断基準が簡潔に書かれている

  • 現場が「自分の役割」を理解している

  • 訓練で一度は使った経験がある

つまり、BCPを「読むもの」ではなく「使うもの」として設計しているという点が決定的に違います。



まとめ:BCPが使われないのは「現場のせい」ではない

BCPが現場で使われなくなるのは、現場の意識や能力の問題ではありません。

  • 判断を助ける設計になっていない

  • 読む人・使う人が想定されていない

  • 災害時の現実的な時間感覚がない

  • 使う練習がされていない

こうした設計上の問題が原因です。


ブログ写真5

次にBCPを見直すときは、「このBCPは、災害直後に本当に開かれるか?」という視点を持つことが重要になります。



次回予告

次の記事では、「書類上は完璧でも機能しないBCPの典型パターン」を具体例で解説します。

なぜ“よくできたBCP”ほど、現場で使われなくなるのか。その理由を、さらに掘り下げていきます。




 
 
 

コメント


bottom of page