BCPが「作っただけ」で終わる企業に共通する3つの原因
- yamamototate
- 2月9日
- 読了時間: 4分
BCP(事業継続計画)を「作成はしたが、その後はほとんど見直していない」そんな状態になっていないでしょうか。
実はこれは、特定の業種や規模に限った話ではありません。一般企業はもちろん、医療機関・介護施設でも非常に多く見られる状況です。
本記事では、これまで多くのBCPを見てきた立場から、BCPが“作っただけ”で終わってしまう企業・施設に共通する原因を3つに整理して解説します。
原因①「作ること」がゴールになっている

最も多い原因はこれです。
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このような理由でBCPを作成すると、「完成=終了」 という意識になりやすくなります。
しかし本来、BCPは“災害が起きた瞬間に、人が動くための道具” です。
書類として整っていても、・災害時にどこを見るのか分からない・現場の人が内容を知らない・判断に使えない
この状態では、BCPが存在していないのと同じです。
特に医療・介護の現場では、「忙しくて読む時間がない」「現実と合っていない」という声が非常に多く聞かれます。
原因② 現場の実態が反映されていない

BCPが機能しない企業の多くは、現場の動きを十分に反映しないまま作られています。
例えば、
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こうした点が考慮されていないBCPは、災害時に使われることがありません。
特に医療・介護施設では、
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といった特性があります。
にもかかわらず、「日中・平常時」を前提にしたBCPでは、実際の災害時に対応できないのは当然です。
原因③ 更新・訓練を前提にしていない
BCPは一度作って終わるものではありません。
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これらがあれば、BCPも当然見直す必要があります。
しかし実際には、
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といった理由で、更新が止まってしまいます。
さらに、訓練をしないBCPは、ほぼ確実に使われません。
頭で分かっていても、実際に動いたことがなければ、災害時に判断することはできないからです。
BCPが機能している企業・施設は何が違うのか |
BCPが“使われる”企業・施設には、共通点があります。
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つまり、BCPを「育てている」 という点が大きな違いです。
BCPを「作っただけ」で終わらせないための改善ポイント |
原因が分かっただけでは、BCPは変わりません。重要なのは、「どこから手をつけるか」を明確にすることです。
ここでは、今あるBCPを見直す際に最初に確認してほしい改善ポイントを整理します。

改善ポイント①「最初の5分」が決まっているか
災害発生直後は、冷静な判断が難しくなります。そのため、BCPには最初の行動が明確に示されていることが重要です。
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これが決まっていないBCPは、実際には使われません。
改善ポイント②「現場の体制」で読み直されているか
BCPは、一番人が少なく、判断しづらい時間帯を基準に考える必要があります。
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「平常時」「日中」を前提にしたままでは、現場では機能しません。
改善ポイント③「更新・訓練の担当」が決まっているか
BCPが止まる最大の理由は、「誰の仕事か分からない」状態です。
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これらが決まっていない場合、BCPは確実に形骸化します。
▶なぜこの改善ポイントで十分なのか
この3点は、
という特徴があります。 |
つまり、「やり直す」のではなく「使える形に近づける」ための入口です。
まとめ:BCPは「作るもの」ではなく「使えるもの」 |
BCPが形骸化するのは、企業や施設の意識が低いからではありません。
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こうした構造的な問題が原因です。
今あるBCPが「本当に災害時に使えるか?」この視点で見直すことが、最初の一歩になります。
次回予告
次の記事では、「なぜBCPは現場で使われなくなるのか」 を、さらに具体的に掘り下げていきます。
「BCPはあるのに、なぜ誰も見ないのか?」その理由を、現場目線で解説します。


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