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⑱BCPを担当者任せにしない|全社で回す仕組みづくり


BCPを担当者任せにしない仕組みづくり

ブログ写真1

BCP(事業継続計画)が形骸化している組織では、次のような状態がよく見られます。

  • BCPは「◯◯さんの担当」

  • 内容を分かっているのは一部の人だけ

  • 担当者が忙しいと止まる

この状態では、どれだけ内容が良くてもBCPは長続きしません。

本記事では、BCPを「担当者任せ」にせず、組織として持ち続けるための仕組みについて整理します。


前提:担当者がいること自体は悪くない

まず誤解してはいけないのは、BCPに担当者がいること自体は決して問題ではない という点です。

問題になるのは、

  • 担当者しか分からない

  • 担当者しか触れない

  • 担当者がいないと止まる

という 属人化した状態 です。

BCPは、「担当者が管理し、組織が使う」という関係であるべきです。



仕組み① 「一人で完結させない」

BCPを担当者任せにしない第一歩は、一人で完結させないことです。

例えば、

  • 作成・更新は必ず複数人で確認する

  • 訓練や振り返りに他部署を入れる

  • 判断基準を共有する場を作る

これだけでも、BCPは個人の成果物ではなくなります。

特に医療・介護現場では、

  • 管理者

  • 現場代表

  • 多職種

が関わることで、BCPの実効性が大きく高まります。


仕組み② 「決める人」と「使う人」を分けない

BCPが属人化する組織では、

  • 決めるのは管理部門

  • 使うのは現場

という分断が起きています。

この状態では、現場は他人事になったり、管理部門は実感を持てない

というズレが生まれます。

BCPを組織のものにするためには、

  • 決める人が現場を知る

  • 現場が決定に関わる

という重なりを意図的に作ることが重要です。


仕組み③ 更新を「イベント」にしない

BCP更新が属人化する大きな理由の一つが、更新が 特別なイベント になっていることです。

  • 年に一度まとめてやる

  • 担当者が一人で準備する

  • 負担が重い

この状態では、どうしても担当者依存になります。

更新を、

  • 訓練後の振り返り

  • 事故・トラブル後の確認

  • 人事異動時の見直し

といった 日常の延長 に組み込むことで、属人化を防ぐことができます。


仕組み④ 「全部分からなくていい」設計にする

BCPが担当者任せになる理由の一つは、「全部理解していないといけない」という思い込みです。

実際には、

  • 現場は自分の役割だけ分かればいい

  • 管理者は判断基準が分かればいい

  • 担当者は全体を把握していればいい

という役割分担で十分です。

この設計ができていないと、BCPは「難しいもの」になり、自然と担当者に集中します。


仕組み⑤ 「話題に上がる頻度」を増やす

BCPが担当者任せになる組織では、BCPが 話題に上がりません。

  • 会議で触れない

  • 日常業務と結びついていない

  • 思い出されるのは担当者だけ

これを防ぐには、

  • 会議で一言触れる

  • 判断の例として引用する

  • 研修で使う

など、BCPの登場回数を増やす ことが効果的です。



医療・介護現場で特に重要な視点

医療・介護現場では、

  • 人の入れ替わりが多い

  • 忙しさに波がある

  • 判断負担が集中しやすい

という特徴があります。

そのため、

  • 属人化しない設計

  • 誰でも最低限判断できる形

を意識しないと、BCPはすぐに「担当者だけのもの」になります。



よくある失敗例

BCPを担当者任せにしないつもりが、次のような失敗をしてしまうケースもあります。

  • 役割を増やしすぎる

  • 会議を増やしすぎる

  • ルールを細かくしすぎる

これでは、かえって現場の負担が増え、逆効果になります。




まとめ:BCPは「仕組み」で持つ

BCPを担当者任せにしないために重要なのは、

  • 一人で完結させない

  • 決める人と使う人を分けない

  • 更新を日常に組み込む

  • 全部理解させようとしない

  • 話題に上がる頻度を増やす

この5点です。

BCPは、誰かが頑張って維持するものではなく、仕組みで自然に維持されるものであるべきです。


次回予告

次の記事では、「BCPと防災訓練が噛み合わない理由」をテーマに解説します。

なぜ訓練をやってもBCPが使えるようにならないのか。そのズレを整理していきます。

 
 
 

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